A君は、9歳の時に当教室でピアノを習い始めました。🎹
それから早いもので、今年で２２年になります。👨🦰
A君には障害があり、中学生になってからは養護学校に通いました。
小学生の時の一番の興味が音楽♪だったそうで、お母様がA君の才能を花開かせたいと思って当教室を訪れたのです。
A君は、人の話を聞くのが苦手なところがありましたが、とても礼儀正しく、ご挨拶、お返事等がきちんとできて、お母様がしっかりと教育をされているのが分かりました。👩🦰
お母様の直感通りに、A君はわずかな期間で譜読みが難なくできるようになり、和音がしっかりと弾けて、拍子も殆ど狂わないスペシャルな才能の持ち主でした。😄
真面目に毎週レッスンを受けることで、発表会にも参加出来るようになり、着実にピアノのレパートリーを広げていくことが出来ました。
そのA君が養護学校を無事に卒業して、いよいよ就活することになりました。
条件の良い職場は競争率が大変高く、人より何か光るものが無いと難しいそうです。😯
そんなあるとき、
「先生！ 無事に就職内定できましたぁ！ 先生のお陰です(*'▽')」😄
と、嬉しそうに報告してくれました。
面接で趣味を聞かれて
「ピアノです。」と答えたところ、
「何を弾いているの？」と面接官に聞かれたので
「ベートーヴェンの月光です。」と、当時レッスンで弾いていた曲名を言ったところ、
「ほぉー・・」と感心されたそうです。👨
私も、まさかA君のピアノがそこまで就活に役立つとは思っていなかったので、話を聞いてびっくりしました。
毎週まじめに通い続けたA君とお母様の、地道な努力の賜物だと心から感心しました。😊
このお母様が何より音楽が大好きな方でしたので、一緒にレッスンに訪れるのが楽しみだったようです。
今までのご苦労を思うと胸が熱くなりました。
少しでもお手伝いできたことが何よりも嬉しかったのをおぼえております。
お陰で私も、ピアノを教えることの重みと楽しさを改めて感じさせて頂きました。♬
A君は今でもその企業で元気に働きながらピアノに通い続けています。
青年になったA君の、さらなる成長とピアノの上達が楽しみです。😊