ピアニスト中井正子先生が講座で、とても大切なことをお話しされていました。
それは
「ハノン」と「ツェルニー」の役割の違いについてです。
ピアノを習ったことがある人なら、どちらも聞いたことや弾いたことがあると思います。
一般的なイメージは
「ハノン」はひたすら指の練習・・・鍛えてよく動くようにする・・・機械的?・・・無味乾燥?
「ツェルニー」はハノンと違って曲なのですが、テクニックの習得が目的なので、短いわりに意外と難しくて中々仕上がらない・・・・苦労の割に上達できないのでだんだん嫌いになる・・・・
といった感じでしょうか?
ところが、そんなに単純ではなくて、もっと大切な目的があるのです。
弾きたい曲にチャレンジしても、自分が思っているイメージの通りに弾けなくて、
「ピアノって難しい~」💦
となったことがあると思います。
弾きたい曲に取り組んでも、鍵盤の上で転んだり・・抜けたり・・ひっかかったり・・止まったり・・・曲にならない・・溜息
指を滑らかに動かせるようになるのは「ハノン」にお任せください。
ハノンで機械的に感じる繰り返しの練習も、すべてあなたの弾きたい曲の一部から抜き出したものです。
そして
柔らかい美しい曲のはずなのに・・ごつごつ・・・ゴロゴロ・・・ドタバタ・・・音はあっているはずなのに、この違いは何?
そういう時はツェルニーの出番です。
ツェルニーでは、フレーズの自然な演奏技法を学びます。(注:フレーズ・・旋律の一区切り)
このツェルニーで学ぶフレーズの技法は、クラシックピアノの基礎となるものです。
*どうすれば柔らかい流れの演奏になるのか・・・柔らかい音の作り方あります。
*難しいフレーズを簡単に弾ける方法は・・・秘策あり。
*ピアノ演奏における手首、腕、肘、肩の使い方・・実演します😊。
等々いくらでも出てきます。
その場の曲の中で、上手くなるまで練習するのはとても大変なので、前もって効率よく練習して、弾きたい曲のために準備するのがハノンとツェルニーの役目なのです。
ハノンもツェルニーもどちらも欠かせませんね。🎹
後は、いかに楽しく練習できるような弾き方を提案するか・・・・
ここでも、教師の腕の見せ所になってしまいます。任せてください✊😊
大切なのは、「演奏技法に感情を上手く載せられるかどうか・・」になります。
心を込めてリズミカルに楽しそうに弾けて、その感情が周りにも伝わる素晴らしい体験してほしい・・ですね。
お役目重大ですヽ(^o^)丿🎵
先日、新しくツェルニー100番に取り組み始めた大人の初心者の方が、
「ツェルニーってとてもきれいな曲ですね。大好きです😊」
と、感動の言葉を述べてくださいました。
その感性が大変うれしく、励みになりました。😃
皆様もツェルニーをじっくり味わって下さい。
本当に美しい楽しい曲ばかりです。(^^♪🎶